研究概要

研究概要
(J-SASGとは?)

日本ではがんで亡くなる方のうち、胃がんは、男性の2位、女性の4位を占めています。
かつては胃がんが第1位でしたが、いまでは胃がんで亡くなる方は減少傾向にあります。
それでも、いまだに毎年13万人もの方が胃がんにかかっていることから、決して軽視できるものでは ありません。
子どもの時に、ピロリ菌に感染すると胃がんになるリスクが高くなります。
胃がんが実際に増加するのは60歳以上ですから、胃がんは長い年月をかけて発生してきます。
その間に、胃の粘膜には「萎縮」という変化が起き、更にそのごく一部に胃がんが発生してくるのです。
ピロリ菌の感染や胃粘膜の変化は、血液検査や内視鏡検査、胃X線検査で確かめることができます。
それによって、近い将来、胃がんを発症する可能性が高い人とその可能性がそれほど高くはない人を 区別することができます。
リスクを分ける方法は、これまでにも色々と提案されてきましたが、あまり良い方法はありませんでした。
血液検査や内視鏡検査、胃X線検査から得られた結果に基づき、胃がんになるリスクの高いグループと 低いグループを分ける方法を調べます。胃がんになるリスクの高いグループの方には、国が推奨する1~2 年に1回の検診(※1)を定期的に受診することをお勧めします。
リスクが低いグループの方には、検診の間隔を延長して、検診回数を減らすことができるかどうかを検討します。
※1:胃内視鏡検診の場合:2年に1回、胃X線検診の場合:1~2年に1回